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日本人には到底理解できない人種問題の「根深さ」

ウィリアム・フォークナーの古典小説「八月の光」。


臨月の娘リーナ、婚約者リーナを見捨てて失踪した男ブラウン、リーナがブラウンを捜すためやって来た南部の町ジェファンスンで彼女と出会いまた介抱する中年男バイロン、身体に黒人の血が混じっているとの疑惑の中で成長する孤児ジョー・クリスマス、人種問題に巻き込まれるハイタワー牧師 といった人々の一種の群像劇といえるでしょう。

爽やかなタイトルと綺麗な表紙につられ手に取ったのですが、このように結構深刻な話です。
終始ミステリアスな調子で物語が進行し、長編ながら飽きることなく読み進めることが出来ました。

実はこの古典小説、村薫のミステリー小説「マークスの山」のなかに登場します。注)
具体的には、第四章において、殺人者通称<マークス>が、かつて好んで読んだ小説が「八月の光」であるとの記述があります。

確かに、殺人者マークスと、この「八月の光」のジョー・クリスマスは、その生い立ちに避けることの出来なかった不幸と、現在の自己破壊への疾走感を感じることができます。

注)改稿された文庫本(講談社)下巻に存在する場面であり、オリジナル単行本(早川書房)には存在しません。


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犬神家の一族 ~小説ではスケキヨよりタマヨの勝ち~

「犬神家の一族」は、映画と同様に、横溝正史の原作も素晴らしい小説です。


ミステリー小説では、犯人でない怪しい人物の登場が定石であり、逆に「事件直後に浮かび上がる怪しい人物は、決して犯人ではない!」と断言できます。
悲劇のヒロイン珠世(たまよ)の存在は、そんなアンフェアなものでなく、あくまで愛する人に向ける眼差しが際立ち、それが金田一の注意を引くことになります。

映画に存在しないいくつか場面の中でも、特に美しいのは、ラストに珠世が犬神家三種の家宝を、生涯の伴侶と決めた相手に「佐清(すけきよ)様、これをお受け取りくださいまし」と手渡しする場面です。

凄惨な事件の中での力強く凛とした珠世の姿、それを見つめる金田一耕助の視線と心の葛藤、この2つが、映画には無い小説としての最大の魅力でしょう。

なお2008年に、この小説が韓国でベストセラーになるという現象が起きました。
詳細は、以下の記事を参照ねがいます。↓
 exciteニュース『韓国で今、横溝正史がヒットするワケ』






本格的な社会派ピカレスク映画

昭和40年に発表された内田吐夢監督のサスペンス映画「飢餓海峡」。

北海道で起きた強盗殺人事件と、青函連絡船転覆事故を背景に、強盗殺人者の逃避行とその後を描いた社会派の映画です。

当時の社会の闇を暴き出したようなモノクロ映像が、観る者にじわりと圧し掛かってきます。

犯人役の三國連太郎は当然ですが、年老いた刑事役の伴淳三郎の存在感も素晴らしいです。

正確なセリフは覚えてないのですが、確か、刑事(伴淳三郎)が、犯人(三國連太郎)に対して、
「お互い人間同士なのに信じ合えない。それは哀しいことだ」 と諭す場面があります。
あまりに重厚であり、人間の根幹を震えさせるくらいの説得力を感じました。


今回は見事に返り討ちにあいました

フランツ・カフカの小説「審判」。


できれば新潮文庫でこの小説が欲しかったのですが、すでに絶版だったので岩波文庫で購入しました。
以前書いた「変身」と同様、カフカお得意の不条理なストーリーです。

久しぶりに気構えて、執拗に純文学に噛り付きました。

「変身」を読んだときは、それほど難解だとは思いませんでしたが、今回は、正直「歯が立たなかった」です。
一応ストーリーは理解できたのですが、メッセージが何も伝わらない といった感じです。

読み終え、私自身何やら判ったような判らなかったような、曖昧な気持ちになり、もう2,3回読んでから冷静に判断しようという気になりました。

とりあえず今は、自分の眼力(=読解力)をもう少し信じてみましょう、うん、うん。


生涯最初に触れた映像作家

1990年代、テレビ「ツイン・ピークス」で日本への海外ドラマ流入の先駆的現象となったデヴィッド・リンチ監督のスリラー映画「ブルーベルベット」。


主人公の青年が帰り道で切り落とされた人間の耳を拾い、ガールフレンドと共に探偵団のごとく、クラブ女性歌手や犯罪組織に探りを入れ、やがて犯罪とアンダーグラウンドな世界へ巻き込まれるというストーリーです。

また俳優デニス・ホッパーが「ファッ○」を連発する狂気の犯罪組織の男フランクを怪演し、話題となりました。

オープニング曲「ブルーベルベット」、ロイ・オービソンの唄「イン・ドリームズ」といった印象的な主題曲が流れるなか、青い空、白いフェンス、赤いバラ、切り落とされた人間の耳、その耳にうごめく小さな虫たち、こういった音と映像が洪水のごとく観客に降り注がれます。

ヒッチコックと江戸川乱歩を足して2で割り、導火線に火を放ったような映画。
当時二十歳だった私は、スクリーンを前にして、完全にノックアウトされたことは言うまでもありません。



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