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迷い込んだ先に、どこにも到達しない快感

ドイツ生まれの作家W.G.ゼーバルトの遺作となった小説「アウステルリッツ」。


ベルギー、イギリス、チェコ共和国、フランス 等のヨーロッパを各地を舞台に、主人公アウステルリッツが、自らの生い立ちを探求する物語です。

特に難解な表現や言葉が無いにもかかわらず、へんに読みづらいと感じました。
昨年末に読み始めたものの「読み終えるまでは年は越せないゾ」と、七転八倒しながらページをめくったものです。

本書の特徴は、挿入されている多くの写真です。
場面に合わせて関連するそれらの写真が目の前に出現するさまは、まるで一種のドキュメンタリーを思わせる作風です。

そのため、第二次世界大戦中にユダヤ人を強制的に送り込んだ居住区(ゲットー)や、公文書館を調査しながら、主人公が両親のルーツを辿るという後半の山場が、とてもリアルな緊張感をもち、読むものに迫ってきます。

読み終わる頃には、文章や構成の巧みさに、その独自の世界の彩りに迷い込み「こんな個性的な小説があるんだな」と、ため息が出ました。


ロリコンじゃないヤツも、集まれ~っ

発表当初は、そのスキャンダラスな内容で、ポルノとの誤解や酷評を受けた小説「ロリータ」。


”ロリコン”の語源ともいわれる古典小説ですが、内容はいたってマジメな文芸大作です。
30代成人男性のハンバートが、12歳の少女ドロリス・ヘイズの魅力に倒錯する姿を描いた本書は、発表から半世紀経った現在では、芸術的評価が高くなっています。

少女の母親が亡くなったのを機に、主人公の男性と少女が旅をする過程が中心に描かれているせいか、一種のロード・ノベルといった感じです。
根底に流れる双方の恋愛感情が原動力となり、読む側の緊張感を持続させることに成功していると感じました。…深い。


芸術に造詣が深い著者が、小説の中の文章表現に、様々な文学、詩・絵画・時事 のなどネタをちりばめるため、場合によっては読者を置いてきぼりにします。

これとは逆に、普通に理解できる小説なんていくらでも存在します。(書店で平積みされているものは、ほとんどその類でしょう)

判りやすく大衆受けするものよりも、一度読んだだけでは理解できず再読を要求する個性的なほうが、私の性に合っているので「ロリータ」は、もちろん二重丸です。

ロリコンの人もそうでない人も、一度この深い世界を覗いてみてはどうでしょう。





お兄さん、あの本は私のライブラリーになっています

主人公がある朝目覚めると、自らが巨大な虫になっていることに気づくといった設定で有名な、フランツ・カフカ「変身」。


実はこの本、もともとは私の兄が購入した本です。いつのまにか(そして私の犯罪計画どおりに)私の本棚にまぎれていました。
それから20年間以上も、誰にも読まれること無く、私の本棚で長い眠りについていました。

私の読書生活は、約3年前から病的なまでに昇華したのですが、きっかけとなった一冊がこの本です。
もともとミステリー小説が大好きなのですが「たまには、ちゃんとした文学小説でも」と思い立ち、このパクッたカフカ「変身」を手に取りました。

もちろん純文学なので、一般的には推薦しにくいです。
決して「すっげぇおもしろいから、読んでみて~っ」とは、軽々しく口に出せません。
カフカの他の作品「審判」「城」と同様に、主人公が不条理な環境に陥った理由も解明されることなく、モヤモヤした気持ちのまま、物語は終わってしまいます。
このあたりが、カフカ愛好者にはたまらないのでしょう、そう感じました。




映画も小説もスゴい、この出逢いは私を本の虫に変えた

アメリカの現代作家ジョン・アーヴィングがベストセラー作家となったのは、長編第5作目の小説「ガープの世界」、1978年のこと。
また映画化もされ、私はレンタルビデオでその奇想天外なストーリーに触れました。
映画冒頭に、赤ん坊が青空に舞うそのモーションに合わせて、ザ・ビートルズの名曲「When I'm Sixty-Four」が流れます。監督ジョージ・ロイ・ヒル(映画「明日に向かって撃て!」「スティング」の監督)のセンスの良さでしょうか。
※残念ながら、ビデオは廃盤状態です。レンタル店でさがしてみましょう!

最初たいした期待も無かっただけに、映画のあまりのオモシロさに、その当時さっそく原作小説を購入した思い出があります。

完全に、ジョン・アーヴィングの世界に引き込まれました。
これまで映画は2回観て、小説は3回読みました。
ホームドラマでありながらテーマに社会性が十分あり、純文学志向の強い方にもお勧めです。


ちょっと変わった2冊を紹介します。

写真奥: 20年前に発売された文学界臨時増刊「村上春樹ブック」。これには村上春樹とジョン・アーヴィングの対談が掲載されています。
写真手前:「ジョン・アーヴィングの世界」。作家&作品論でまとめたわりに資料価値が少ない本です。残念。




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