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沁みるなぁ、って感じを文学で体験したいならコレ

昭和43年にノーベル文学賞を受賞した日本文学界の大家 川端康成の古典小説「雪国」。


東京から越後湯沢の温泉町に来た青年(島村)と、芸者(駒子)とのふれあいを描いた叙情的な作品です。

親譲りの財産で無為徒食の生活を送る青年が、芸者の健気な生活を「徒労」であるといった視点で見つめ、微妙な距離感を保ちながら接する姿を描いており、それが少しせつない気持ちになります。

今回ブログを書くにあたり再読したのですが、一回目よりも今回読んだほうが、素直に登場人物に対して感情移入できて、良かったです。
山間の風景と、人々の生活と所作 そのすべてが日本的であるがゆえに、文章が自然に脳味噌に吸い上げられたといった感じです。沁みる...。





いまだ怪人二十面相には、まったく興味ないですが...

怪人二十面相でおなじみの江戸川乱歩の短編集「屋根裏の散歩者」。


学校の図書館には、ポプラ社の怪人二十面相シリーズが置いてありましたが、結局、一冊も読む機会はありませんでした。
そもそも図書館から本を借りて、しっかり読書した記憶もないです。

このように、学生時代たいして本も読まなかった私が、社会人になり、なにげなく手に取った本が、江戸川乱歩の短編集「屋根裏の散歩者」です。

乱歩の作品は、大正末期から昭和初期にかけて、東京を舞台に描かれています。
独特な世界観を持つ魅力的な作品ばかりで、それぞれ短編ながら非常に’濃い’内容です。

表題作「屋根裏の散歩者」以外のおすすめは、以下の3作品です。
 ・「目羅博士の不思議な犯罪」
 ・「押絵と旅する男」
 ・「虫」

このように、横溝正史とは一味違った犯罪世界を構築した乱歩に、少しだけハマり、その後何冊か読むきっかけとなりました。




105円で十二分に楽しめました、おトク。

日本の数少ないノーベル文学賞作家の一人、大江健三郎の初期短編集「死者の奢り・飼育」。


ブックオフで105円、かなりボロボロ(新潮文庫仕様の布製紐しおりが欠落)、期待ゼロ。
そんなアウェーな環境のもとでしたが、読んでみると非常に理解しやすく、大変おもしろかったです。

大江健三郎は、純文学作家なので難しそうだと遠慮していた作家のひとりでした。

この昭和30年代前半の文学特有の閉塞感をもち、決して明るい作風ではありませんが、今度は長編でも手にとってみようか という気持ちになりました。

収録短編6作品のうち、やはり表題作の「死者の奢り」と「飼育」が良かったです。インパクト大!




そのハードで緻密な文体に惚れました

第44回江戸川乱歩賞受賞作は、福井晴敏「Twelve Y.O.(トゥエルブ・ワイ・オー)」。


”江戸川乱歩賞”ときいて、コテコテの推理ミステリーと思って読み始めたのですが、かなり冒険アクションに近いです。
一番特徴的なのは、そのハードで緻密な文体ではないでしょうか。
難解一歩手前の文章表現の連続は、荒唐無稽になりがちな戦闘シーンを硬質なレベルに押し上げています。

オープニングの横須賀海軍基地への襲撃シーン、コンピュータウィルス兵器を絡めた展開、クライマックスの沖縄辺野古弾薬基地での死闘 など重量感あふれる雰囲気で、物語は次々と展開していきます。

読み終わる頃には、この小説が一般公募作品であることを忘れていました。

乱歩賞受賞後に発表された「亡国のイージス」にも登場する 化学兵器"GUSOH(グソー)"や、防衛庁情報局 通称"DAIS(ダイス)"といった要素も、この作品の中にすでに登場しています。

オススメです、ぜひ読んでみて下さい。





日本ミステリーの三大奇書(その1) 「黒死館殺人事件」

出張の移動時間が多い私が、好んで手にするのはミステリー小説。
三大奇書のひとつとの噂では聞いていましたが、とうとう手にした一冊が、小栗虫太郎「黒死館殺人事件」です。


「黒死館殺人事件」は、私には読みにくいうえ難解で、一般的な読者にはお勧めできません。
漢字も難しく、西洋を中心とした歴史描写、中世趣味で彩られたそれらの世界に、読み始めた途端に面食らってしまうことでしょう。著者が自らの信念おもむくままに地獄絵図を描いた、といった摩訶不思議な一冊です。
読書時間が確保できて、気力十分な時期に読むのが、丁度いいかと思います。

そんな極端なミステリー小説ですから、読んだ人が5人いれば、恐らくそのうち4人は「内容がよく判らない、つまらない」と答え、残り1人は「見事にハマった」という感想を述べると思います。

ハマった私は、数年後にもう一度読んでみよう、という気持ちになったことも、また事実です。

昨年末に、以下の漫画も購入しました。
(それにしても、原作のボリュームと比較して、かなり薄すぎるような気もするが...)



ちなみに、三大奇書のうち残り2作品は、以下の通りです。
 ・夢野久作「ドグラ・マグラ」
 ・中井英夫「虚無への供物」
こちらの書評は、後日に掲載します。





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